向日市議会の議員全員協議会が2月22日、同日開会した3月定例会の本会議終了後、市役所で開かれて、公共下水道「石田川2号幹線」の築造工事で追加発生した仮設くい(H鋼材)の撤去費や、寺戸町北野地区の雨水貯留槽の漏水をめぐる問題で、議員から市の姿勢や対応を問いただす声が相次いだことが明らかになった。 石田川2号幹線の問題で、久嶋務市長が「H鋼材の存在は、図面にも残っていないなど予測不可能で、(関係4社への)法的な責任追及は困難」と、従来の見解を繰り返したが、これに対して議員から「訴訟も視野にとしていた当初の姿勢は何だったのか」「(4社への)責任追及が困難なら、誰が原因者か」といった批判が続出して、「同様の事態が二度と起きないようにするためにも、原因を調査する委員会を(議会内で)設けるべき」との声が上がり、議長は「検討する」とした。 そもそも、基本的な構造に関する情報を図面に残さないこと自体が、あってはならないことであると、市長が認識していないとこが問題だ。 また、北野地区の雨水貯留槽の漏水問題では、市が施工業者に損害請求すると通知したことに対し、議員から「請求額に浸水被害を受けた住民の分も考慮されるのか」との意見や、貯留槽がすでに市管理となっていることなどで「法的な根拠があっての請求か」との指摘も出た。 貯留槽改修が今夏までに困難な見通しであることに加え、完成後の容量も地区の排水対策には不足で被害再発の懸念もあるため、対策を問う声も相次いで、久嶋市長は、市域全体の雨水対策の状況を説明した上で、「改修を一日も早く行い、不安解消に努める」と表明した。
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