京田辺市が年末年始の出勤職員に高額な特別手当を支給していた問題で、市監査委員が3月23日までに、市長に過去の支給分の返還を求めて市議が提出した監査請求に対し、「特別手当は違法」とする監査結果を出したが、請求は棄却したことが明らかになった。 京田辺市は昨年度まで年末年始の出勤者に、1時間あたり一般職員で2893円、水道部職員で3218円を正規の休日手当に上乗せして支給しており、昨年度は169人に計963万円を支払った。 監査結果では、京田辺市が市長の裁量で特別手当の支払いを認めている給与条例について「額や支給方法の定めがなく支給根拠としては明らかに不明確」と指摘したが、市長の責任については「故意または過失は認められない」として請求を棄却した。 監査請求を提出した市議は「返還が認められなかったのは不満だが、手当が違法だと指摘した点は評価する」と話している。 石井明三市長は「監査結果については妥当であると考えている。今後とも適正な給与支払い事務に努めたい」とコメントし、市は本年度から特別手当を廃止し、3月議会で給与条例を改正した。
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