福岡県久留米市にある指定暴力団道仁会の旧本部事務所立ち退き訴訟の口頭弁論が6月1日、福岡地裁久留米支部(有吉一郎裁判長)であり、原告の住民3人の本人尋問が行われたが、住民側は被告席の道仁会幹部から顔が見えないよう、証言台との間についたてを置くことを求めていたのに、同支部は認めず、住民の1人は法廷で「びくびくしながら証言している」と訴えたことが明らかになった。 原告の住民の本人尋問は4月27日に次いで2回目で、この日も、被告席には道仁会会長と会長補佐の2人が座った。 有吉裁判長は開廷直後、ついたては別の住民3人が出廷した前回と同様に、証言台と傍聴席の間に置くことを説明して、組員のいない傍聴席の視線だけが遮られる形となった。 住民3人は道仁会幹部が真横から見つめる中で証言することになり、住民の1人は弁護団から同支部についたての設置を求めると聞き、引き受けたと説明し、「私たちの願いは認めてもらえず、非常にビクビクしながら証言している」と同支部の措置に不満を漏らした。
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