昨年８月、広告表示が事実と異なるとして県から特定商取引法に基づき業務停止（６カ月）命令を受けた運送事業会社「東京商事」（東京都）が、埼玉県を相手取り命令の取り消しを求めた訴訟の判決が２日、さいたま地裁であり、遠山広直裁判長が原告側の請求を認めて命令処分の取り消しを言い渡したことが明らかになった。 判決では、同社の昨年８月１日の広告の内容は特商法に違反していると指摘したが、同社が改善したにもかかわらず、県は確認することなく同６日付で業務停止命令を出したと指摘し、「県知事が裁量権を乱用した違法があるといわざるを得ない」と述べた。 判決を受け、同社は「業務停止期間に被った損害については弁護士と相談して今後の対応を決めたい」とコメントし、原告側の弁護士は「１審で違法判決が出たのは大きい。業務停止命令が取り消される判決は珍しい」と話した。 一方、県は「適法な対応をしていたと思っているが、今後の対応は判決をみて検討したい」としている。
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