千葉県流山市で平成９年、会社員の田島さん＝当時（２４）＝が殺害されてキャッシュカードを奪われた事件で、千葉県警が１８日、強盗殺人容疑で当時１７歳の受刑者の男（３２）＝別の強盗殺人未遂事件などで服役中＝を逮捕したが、県警によると、男は「間違いありません」と容疑を認めているものの、当時、殺人容疑で逮捕した田島さんの親族に対する謝罪が不十分だ。 県警は同年６月、殺人容疑で田島さんの祖母（故人）と姉夫婦の計３人を逮捕したが、千葉地検が嫌疑不十分で不起訴にした。 県警の宮内博文捜査１課長は「誤って逮捕された方々や関係者の皆さまに心よりおわび申し上げる」と、言葉の上だけで陳謝し、誤認逮捕については「当時３人のうち１人が容疑を認めていた」などと釈明している。 県警の未解事件捜査班による再捜査で男が浮上し、現場に残されていた体液と男のＤＮＡ型が一致したことで、誤認逮捕が判明したもので、今回の逮捕容疑は、平成９年５月１７日午後９時半から同１９日午前８時半までの間に、流山市鰭ケ崎の田島さん宅で、キャッシュカードを奪い刃物で背中を刺して殺害したとしている。 近くの銀行の防犯ビデオに、田島さんの口座から現金約２０万円を引き出す人物の姿が写っており、県警は特徴から今回逮捕した男とみているが、ビデオに写っているなら、誤認逮捕は証拠を完全に無視した暴挙だったことになる。
↧