岐阜県発注の環境保全イベント業務を巡る贈収賄事件で、便宜を図る見返りに贈られた現金は180万円だったことが、捜査関係者への取材で明らかになった。 県警捜査2課は6日午前、県庁を捜索するとともに県清流の国ぎふづくり推進課長補佐、樋田(といだ)幸浩容疑者(45)=収賄容疑、岐阜市切通=と、公共施設運営・イベント企画会社「ドルフィン」社長、小森紘夫容疑者(68)=贈賄容疑、岐阜市鷺山=を岐阜地検に送検したことを明らかにした。 古田肇知事は6日朝、記者団に「詳しい事情をまだ聞いていないが、誠に申し訳ない。裏金問題以降、公務員としての倫理や公金について厳しく対応してきた。研修を通じて徹底したつもりだったので、今回の事態は残念」とのコメントを出した。 同課では午前10時過ぎ、廊下に報道陣が詰めかけるなか、捜査員十数人が捜索に入り、職員は席を外して、管理職とみられる女性職員1人が対応していた。 樋田容疑者の逮捕容疑は昨年10月上旬、地球温暖化防止の啓発イベントに関し、民間会社から企画案を募る「公募型プロポーザル方式」に選定されやすいよう企画書の書き方を指導した見返りに、小森容疑者から現金を受け取ったとされ、2人とも容疑を認めているという。 事業は非正規労働者をスタッフとして雇用し、約1500万円でドルフィンなどが共同で受託した。 ドルフィンは過去に数回、県発注の事業を委託されていたという。
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