箕面市立病院(大阪府箕面市)が9月1日、同府吹田市内に住む女性患者(61)に対して、約22年前に行った手術で、体内にこぶし大のサイズのスポンジを置き忘れる医療事故があったことを明らかにした。 病院側は女性に謝罪を済ませ、同日までに慰謝料約100万円を支払い和解しているという。 病院側の説明によると、当時39歳だった女性が平成元年2月、箕面市立病院で総胆管結石の手術を受けた際、主治医が臓器を固定するための円形の医療用スポンジ(直径約8センチ)を置き忘れたまま縫合していたという。 女性は21年6月に肝機能障害のため吹田市民病院に入院し、肝機能は改善したものの、内臓脂肪測定検査で腫瘤を指摘されて、肝腫瘍と診断された。 22年11月に手術を行ったところ、肝腫瘍に見えた部位が医療用スポンジと判明し、摘出したもので、健康被害はないという。 示談金は、顧問弁護士と相談したうえで、過去の医療事故の判例などを元に算出したとしており、病院側は「再発防止に努めたい」としている。
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