捜査資料や未処理の被害届を官舎に放置したまま失踪したとして、北海道警が9月1日、札幌市内の警察署に勤務する男性警部補(39)を懲戒免職処分としたことを明らかにした。 資料類を持ち帰った行為は公用文書毀棄容疑にあたる可能性があり、事情を聞くため、道警は警部補の行方を捜しているが、官舎には「仕事の不始末で迷惑をかけた」などと書き置きがあり、現金自動預け払い機(ATM)の操作などから、警部補は8月に関西方面にいたことが確認されているという。 道警によると、警部補が以前住んでいた小樽市内の官舎で7月下旬、残されていた荷物の中から捜査資料類が見つかり、道警監察官室が事情を聞こうとしたところ、警部補は7月25日から無断欠勤し、行方不明になった。 その後、現在住む札幌市内の官舎からも資料が見つかったという。 これらの資料類は1997〜2008年頃に警部補が取り扱った窃盗など約30件の事件報告書や被害届などで計約200点に上り、段ボール箱に入っていて、いずれも未処理事件で、十数件は時効になっているという。
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