岩国市と合併前の旧美和町長だった西村幸博・前市議(63)を相手取り、同市が旧町長の退職手当1486万円余の返納を求める民事訴訟を地裁岩国支部に起こしとして、2月28日開会の3月定例市議会に関連議案を提案することを明らかにした。 西村前市議は2000年から1期、旧美和町長を務めたが、町長選で落選し2004年10月、当時の県市町村職員退職手当組合から1486万円余の支給を受けた。 しかし、町長在職中に架空の道路工事で支払い命令をしたとして、虚偽公文書作成などの罪に問われ、2007年12月に最高裁で懲役1年10月、執行猶予4年の有罪判決が確定した。 同町と2006年3月に合併した岩国市は、在職中の行為で刑事事件に問われ、禁錮以上の刑が確定した場合は、退職手当の返納を求めることができるという条例に基づき、返納を命令し、前市議側は命令の取り消しを求める行政訴訟を起こしたが、1、2審で敗訴して、2010年12月に最高裁が上告を棄却した。
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