メキシコから覚醒剤を密輸したとして、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入)などに問われたマウリシオ・ガルシア・ルイス被告(34)=メキシコ国籍=の裁判員裁判で、東京地裁の合田悦三裁判長が1日、無罪(求刑・懲役15年、罰金800万円)を言い渡し、裁判員裁判での全面無罪は8件目となったことが明らかになった。 ルイス被告は2010年9月、犯罪組織関係者らがメキシコから送った覚醒剤計約6キロ入りの荷物を日本国内で受け取ろうとしたとされ、起訴され、判決はルイス被告が荷物は覚醒剤の可能性があると考えていたと認定したが、共謀の証拠とされたメキシコ国内でのメールの送受信履歴について「犯罪組織関係者と意思を通じ合っていたと推認させるには足りない」と無罪を結論付けた。 八木宏幸・東京地検次席検事は、「当方の主張が受け入れられなかったことは遺憾。判決内容をよく検討し、適切に対応したい」とのコメントを出した。
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