広島県教委が10日、傷害事件を起こすなどした福山市の小学校教諭を停職6カ月とするなど3件の懲戒処分を明らかにした。 今年度、県内公立学校教職員への懲戒処分は35件で、うち免職・解雇は4件となり、平田克明・県教育委員長は重大不祥事の続発を理由に榎田好一・県教育長(62)を厳重注意とし、教職員に向け高い倫理観を求める異例の緊急アピールを出した。 懲戒処分が70件(免職5件)だった昨年度も戒告処分を受けた榎田教育長は「免職のうち2件が管理職によるもので、重く受け止める」と語り、4件は、安芸太田町立小の男性教頭が猥褻目的略取・誘拐未遂容疑で逮捕された事件など、いずれも猥褻事案だった。 この日、停職となったのは福山市立小の男性教諭(57)で、前任校で女性事務職員の顔を殴って軽傷を負わせたとして傷害容疑で逮捕され、罰金20万円の有罪となった。 今の学校では2009年7月、男子児童10人に体罰をし、女子児童の腰を持ち上げ、下着が見えるよう揺さぶったなど、異常行為を繰り返したという。 精神疾患で休職中だが、今月に入り主治医の許可を得て県教委が事情を聴き、処分を決めた。 死亡事故を起こすなどした東広島市立中の男性校長(58)は減給10分の1(2カ月)だけで許され、重傷事故を起こした江田島市立小の女性教諭(41)は戒告となった。
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