こども病院(中央区)の人工島移転計画を巡り、福岡市が現地建て替え費の試算額を1・5倍にした問題で、高島宗一郎市長が9日の市議会特別委員会総会で中山郁美委員(共産)の質問に答え、「(市が)明確に説明できないのはおかしい」と述べたことが明らかになった。 現地建て替え費を巡っては、市の委託を受けたコンサルタント会社が2007年、人工島移転より約2億円安い約86億円と試算したが、市側は「ゼネコン3社へのヒアリングで試算の約1・5倍かかると回答された」として、約128億円に増額していた。 この増額について移転計画策定の経緯を検証する調査委員会は「根拠がない」との見解を出している。 中山委員は「人工島が適地だとする根拠が崩れた」と、市長に現地建て替えを検討するよう求めたが、市長は「検証委の結論を踏まえて最終的に判断したい」と述べるにとどめた。
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