八戸市内の私立保育所で2007年、リンゴをのどに詰まらせて一時窒息状態になり、重い障害が残ったのは、業務委託した市にも責任があるとして、子供(当時1歳1カ月)と両親の3人が3億4000万円の損害賠償を求める民事訴訟を青森地裁八戸支部に提訴していたことが3日、市議会民生協議会で市が報告して、明らかになった。 市によると、2007年12月18日、保育所で保育士がくし形に切ったリンゴ(長さ約5センチ、幅約3センチ、厚さ約5ミリ)を子どもに与えたところ、誤ってのみ込んで気管を詰まらせ、保育所側はリンゴをかき出すなどして病院搬送も手配したが、搬送時は心肺停止状態で、低酸素脳症や手足の麻痺など後遺症が残ったという。 訴状では、保育は市町村が行う事務であり、その権限を保育所に委譲し、保育の最中に発生した損害は国家賠償法に基づき、市が損害賠償責任を負うと主張している。 市は「賠償義務があるかどうかを含め、弁護士と相談して対応したい」と話している。
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