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Channel: 公務員の不祥事
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東大阪市庁舎「展望レストラン」閉店/大阪

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 大阪府東大阪市の市庁舎最上の22階にある展望レストラン「お好み焼き 福太郎 東大阪市庁店」が4月18日の営業を最後に閉店したことが明らかになった。 この展望レストランは「生駒山が一望できる」が謳い文句ながら、さまざまな条件の悪さから入居希望業者がなくて、福太郎が店舗をオープンさせた昨年10月までの約4年7カ月間が「空き店舗」だったといい、やっと店が入居し、オープン半年が経過して定着してきた時期で、原因は修繕費の負担をめぐる意見の食い違いらしい。 店を経営していたお好み焼きチェーン「福太郎」(大阪市浪速区)の松林英樹副社長(53)は、撤退の理由を、「展望レストランの店は、約200平方メートルのスペースに36席を設置。昼は日替わりのお好み焼きに前菜と飲み物がセットになったランチをメーンに提供し、夜はお好み焼きのほか、生たこぽん酢や山芋焼きなどの一品料理を提供している。店は、衣服などに臭いが付くことに配慮し、厨房でお好み焼きを焼いてテーブルに運ぶスタイルを導入したことなども奏功し、「これまで売り上げは順調だった」としているが、今年2月、同社と市の間で摩擦が生じて、市や福太郎によると、店舗備え付けの厨房設備が故障し、福太郎が約9万円の修繕費を市に求めたところ拒否されたという。 福太郎側は修繕費負担について「当初、市が負担するという(市担当者の)説明があった」と主張したが、市は「テナントの公募条件に(修繕費は)事業者が負担すると明記している」として、両者の見解が対立していた。 松林副社長は「市が修繕費を負担するということで出店を決めた。備え付けの厨房設備は古いものばかりで、会社負担なら出店していない」と話しており、それでは、と福太郎側は、修繕費負担軽減を図るため、4月4日、貸し切り予約専門店への業態変更を文書で市に申し出たが、、市は「来庁者がいつでも利用できる展望レストランとしての用途、目的を妨げる内容。認めることはできない」(管財室)と回答したため、これを受けて、福太郎側が撤退を決めたという。 この展望レストランは、平成15年5月の市庁舎供用開始は、グルメ杵屋(大阪市住之江区)が運営していたが、採算が合わないことなどを理由に21年2月に撤退し、以降は入居する事業者がない状況がずっと続いていた。 その間、市はレストラン再開を目指した事業者向けの説明会を何度か開催したが、「商圏として魅力がない」「最上階に行くには途中でエレベーターを乗り換える必要があり不便」などの理由から入居希望事業者は現れなかったという。 そこで市は昨年6月、テナント料を半額負担する従来の「5割減額」から「9割減額」への大胆な変更を実施して、月額約36万円の正規額が、破格の「約3万6千円」になるということで、入居募集に10社が名乗りを上げて、福太郎が選ばれたという経緯があった。 市側は「市庁舎にある展望レストランは市民の財産」(管財室)という「役人感覚」を振りかざして、両者の間に感覚のズレが露呈している。 野田義和市長は「今後(の店舗運用)については速やかに検討していきたい」とし、新たな飲食店の入居を目指す考えを示している。

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