手術後の適切な管理を怠り患者に傷害を負わせたとして業務上過失傷害容疑で書類送検され、不起訴(容疑不十分)になった福岡大学筑紫病院(福岡県筑紫野市)の医師4人と、看護師1人の計5人について、福岡第1検察審査会が「不起訴不当」の議決をしていたことが明らかになった。 24日付の議決は「医師らの対応に法的、道義的問題がある。刑事責任を不問にした場合は重大な医療過誤が再発する可能性がある」と指摘している。 5人は2009年5月25日と26日、消化管に炎症などが起こる難病「クローン病」を患う40代男性歯科医(北九州市)の腸の手術を実施して、大量出血を起こしたのに適切な引き継ぎなどをせず脳障害を負わせたとして、福岡県警に書類送検された。 福岡地検が2014年2月に不起訴処分にしたため、家族が検察審査会に申し立てていた。 福岡地検は「必要な捜査を遂げ、適正に処分する」としている。
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