福岡刑務所(福岡県宇美町)で服役中の県内の30代男性が自殺したのは、刑務所側が安全配慮義務を怠ったのが原因だとして、60代母親が21日、国に約6300万円の損害賠償を求める訴訟を福岡地裁に起こしたことが明らかになった。 訴状によると、男性は覚せい剤取締法違反罪が確定し、2013年1月に入所しており、5月21日午後5時20分ごろ、単独室で首にタオルを巻き付け倒れている男性を職員が発見し、病院に搬送されたが、約1時間後に死亡した。 男性は自殺未遂をしたり、精神的に不安定だとして、刑務所が同日にモニターによる監視カメラ付きの単独室に移したところで、原告側は、転室がうつ状態だった男性の自殺の危険性を高め、職員の自殺防止措置が不十分だったなどと主張している。 福岡刑務所は「訴状が届いておらずコメントは控える」としている。
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