10日午前6時55分ごろ、静岡県沼津市松長の県道交差点で、乗用車が登校中の小学生2人をはね、2人は病院に搬送されたことが明らかになった。 同市立片浜小学校5年、嶌野君(10)=沼津市松長=が搬送先の病院で死亡し、もう1人の同小学校4年、長橋君(9)=同市今沢=は軽傷とみられる。 沼津署は、自動車運転過失傷害の現行犯で、車を運転していた、同県伊豆の国市三福の中学校教諭、佐野和寛容疑者(29)を逮捕し、容疑を自動車運転過失致死傷に切り替えて捜査を進めている。 事故現場はJR東海道線の片浜駅から南東に約200メートル離れた、信号機のない丁字路交差点で、同署によると、2人は集団登校の集合場所に向かう途中で、交差点の横断歩道を渡り終えたところ、片側1車線の県道を西進していた佐野容疑者の車が対向車線を越えて突っ込んだとみられる。 佐野容疑者は同署の調べに対し、「気がついたらぶつかっていた」と話しているといい、アルコール反応は検出されていないものの、現場にブレーキ痕がないことから、事故当時、居眠りしていた可能性もあるとみて、同署で詳しい事故の原因を調べている。 富士市教育委員会によると、佐野容疑者は今月異動したばかりの富士市内の市立中学校に通勤する途中で、同市教育長は「教職員が逮捕されたことは大変遺憾。亡くなられた児童のご冥福をお祈りするとともに、県民の皆様に深くおわび申し上げる」とのコメントを出した。
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