大阪高検は、飲酒検問の際にアルコール検出値を捏造したとして虚偽有印公文書作成・同行使と証拠隠滅罪に問われた大阪府警泉南署の山下清人・元警部補(59)を逆転無罪とした大阪高裁判決について、上告しない方針を固めたことを明らかにした。 上告期限の9日、無罪が確定することになる。 控訴審では、原付きバイクに乗って取り締まりを受けた同府警元警察官の男性が、「検知器が作動した音を聞いていない」などと数値の捏造を主張した証言が信用できるかどうかが争点となったもので、先月26日の高裁判決は「信用性に疑いがある」と判断し、懲役1年6カ月(求刑懲役3年)とした一審・大阪地裁判決を破棄して無罪とした。 高検は高裁判決後に最高検と協議するなどして証拠を再検討した結果、「判決を覆すのは難しい」と判断したとみられる。 山下元警部補は2011年9月、同府泉南市で行った飲酒検問で、酒気帯び運転となるアルコール値を記した記録紙を事前に準備し、飲酒を認めた男性の呼気を測定せずに交通切符を交付したとして、2012年3月に起訴されて、同6月に懲戒免職処分を受けた。 山下元警部補側は処分後の同8月、府人事委員会に懲戒免職処分の取り消しを求めて審査請求している。(編注:検問した警察官は、死刑にすべきではないのか?)
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