大阪市が4月27日、市発注の工事を巡り、予定価格の積算ミスを隠して入札をしたとして、市港湾局緑地管理担当課の係長(59)を停職6カ月、課長(56)を同2カ月の懲戒処分にしたことを明らかにした。 本来の予定価格より300万円以上低い価格を公表したため、参加60社のうち58社が最低制限価格を下回り、入札は取りやめになったという。 市によると、工事は、同市大正区の鶴浜緑地舗装工事で、価格を積算する際、対象地域が「大都市」区域だったのに、「市街化区域」として計算して、予定価格を5900万円と過少に設定していた。 今年1月、参加予定業者から算定の誤りを指摘されたが、係長が計算ミスを隠蔽するよう課長を説得し、入札を実施して、最低制限価格を下回った業者が続出したことを不審に思い、市契約管財局が問い合わせたところ、課長が隠蔽を明かしたという。 課長は「業務を遂行したいと思い進めてしまい、やってはいけないことをしてしまった」と説明し、係長は「迷惑をかけた」と謝罪しているという。 港湾局は「市民と入札関係者にご迷惑をかけた。服務規律を徹底したい」とのコメントを出した。
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