福岡市の福岡空港で昨年5月、宮崎発の日本エアコミューター3626便が着陸しようとした際、離陸前の那覇行き全日空487便が滑走路に進入したトラブルで、運輸安全委員会が4月27日、エアコミューター機に着陸許可を出した担当管制官が、同機の存在を忘れてしまい、全日空機に離陸許可を出したことが原因だとする調査報告書を明らかにした。 報告書によると、担当管制官はエアコミューター機に着陸許可を出した約1分後に、全日空機にも離陸許可を出しており、当時は雨で視界が悪かったにもかかわらず、担当管制官は飛行中の航空機の位置を表示するモニターを確認することすらせず、エアコミューター機を見逃して、そのまま忘れたという。 また、同機の存在に気付いた別の管制官もいたが、担当管制官に伝えていなかったことも判明し、管制官の間で、他の管制官が失敗することを望んでいる内輪揉めが明らかになった。
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