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Channel: 公務員の不祥事
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市議会贈賄申し込み事件、前議長が自ら説得を名乗り出る/奈良

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 昨年6月の奈良市議会議長選をめぐる贈賄申し込み事件で、大阪地検特捜部に逮捕された前議長、山本清容疑者(74)=議員辞職=が反対派の市議を説得すると自ら名乗り出た上で、この市議に現金や米の提供を持ちかけていたことが9日、関係者への取材で明らかになった。 多くの議会関係者が「今どき買収はあり得ない」とする中、起きた前時代的な事件で、背景には議長ポストをめぐる会派間の激しい争いとともに、ベテラン議員のもつ古い体質が浮かび上がっている。 関係者によると、山本容疑者は議長選当日の昨年6月24日午前、市役所2階の応接室に所属会派「政翔会」の幹部らを訪ね、「自分が無所属の市議と話をつける」と提案したといい、山本容疑者は直後に議長室で、無所属の天野秀治市議(49)に対し、白票を入れる見返りに現金20万円や5年分の米を渡すと持ちかけたとされる。 依頼を断った天野市議は、山本容疑者を「氏名不詳者」とともに大阪地検に告発した。 議長選では白票が1票あったが、政翔会などが推す市議と、天野市議や民主、共産など複数の会派が支援した市議が19票ずつを獲得して、くじ引きの結果、天野市議らが支持した議員が選出された。 議長選の際、会派間で票を取りまとめるのは常識で、買収について「今の時代に考えられない」と言下に否定する議員がいる。 山本容疑者は連続8回当選したベテラン市議で、通例1期1年で持ち回りする議長職を平成12〜14年と21〜23年、それぞれ2期連続で務めていた。 別の市議は「議長選で現金が飛び交ったといわれるのは20〜30年前。古株の山本容疑者は昔の感覚で安易に持ちかけてしまったのか」と首をひねっているが、一方、政翔会とは別の会派の市議(67)は取材に対し、「白票は自分が入れた」と明らかにした上で、その理由を「自分が所属する会派と共産党とが連携することに、抵抗感があった」と説明している。 特捜部は9日、贈賄申し込み罪で山本容疑者を起訴した。

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