神奈川県情報公開審査会（会長、堀部政男・一橋大名誉教授）が２月２３日付で、行政訴訟の判決文について文書の存否を明らかにしないで公開を拒否した県警の決定を取り消すよう県公安委員会に対し答申したことが明らかになった。 判決文の公開の是非を巡って県警の決定に取り消しを求める答申が出たのは初めてとなった。 答申などによると、公開が求められたのは、交通取り締まりの違反者が県を相手に慰謝料を請求した訴訟の判決文で、県警は「原告の氏名が記載され、文書が存在しているか否かを答えるだけで、非公開情報の公開になる」として、２００９年９月に非公開を決めた。 答申は、今回の訴訟記録について「何人でも閲覧できる文書」と認定したうえで、「行政文書の存否を明らかにして、改めて決定を行うべきだ」と判断した。 県警監察官室は「答申については承知しております。情報公開請求につきましては、今後も県情報公開条例に基づき、適切に対応して参ります」とのコメントを出した。
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