兵庫県発注工事の入札をめぐる汚職事件で、収賄容疑で逮捕された県朝来農林振興事務所治山課長、内海照明容疑者(55)が、前任の県姫路農林水産振興事務所治山課長に着任後、贈賄側の土木建築会社「植野建設」が、逮捕容疑以外の別の2件の入札でも、非公開の最低制限価格と同額か、極めて近い額で落札していたことが2日、同事務所への取材で明らかになった。 兵庫県警捜査2課は同日、内海容疑者らを神戸地検へ送検し、県警は他の工事でも同社側への便宜や金銭授受がなかったか調べている。 同事務所や県警の調べなどによると、内海容疑者は平成21年4月〜23年3月の間、同事務所治山課長として勤務しており、植野建設は22年6月〜23年8月、同事務所が発注した4つの治山工事を落札したが、うち1件の落札額は最低制限価格と同額だった。 また、逮捕容疑を含めた2件の落札額も、最低制限価格より1〜3万円差で、いずれも近接した額だったとしている。
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