衆議院のネットサーバーと議員の公務用パソコンがウイルスに感染した問題で、衆院が10月28日、パソコンにメールで送りつけられたのは新種のウイルスで、議員らがネットに接続するためのIDやパスワードが複数流出した可能性があることを明らかにした。 パソコンやサーバーからの情報流出の有無は調査中としているが、衆院は、特定の企業や個人を狙ってウイルス付きメールを送りつける「標的型メール」による攻撃を受けたとみている。 衆院によると、メールは7月25日、議員3人のパソコンに添付ファイル付きで送られ、うち1人がファイルを不用意に開いて感染したもので、ウイルスは、パソコンやサーバー内の情報を盗んで外部サイトに接続して送る「トロイの木馬」と呼ばれるタイプの新種だった。 その後、衆院の運用管理端末2台とサーバー2台に次々に感染して、3つの外部サイトと通信していた痕跡があるという。 ネットワーク管理を委託されていたNTT東日本が8月29日、サーバーへの不正アクセスの形跡に気づき、調査していたもので、衆院によると、感染の疑いがあるのはパソコンやサーバーは計33台に上り、全てウイルス駆除措置をしたとしているが、IDやパスワードの流出数や流出先などについては「調査中」として、話を濁している。
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