資金管理団体「陸山会」の収支報告書虚偽記入事件で民主党元代表の小沢一郎被告(68)=政治資金規正法違反の罪で強制起訴=本人の公判に向け、元検事前田恒彦被告(43)=証拠隠滅罪で起訴=作成の元公設第1秘書大久保隆規被告(49)の供述調書を、検察官役の指定弁護士が証拠請求したことが9日、明らかになった。 審理中の大久保元秘書らの公判では検察側が証拠請求を撤回しており、同じ供述調書をめぐって逆の対応となったもので、小沢元代表側が調書に同意しない場合、前田元検事の証人尋問が行われる可能性がある。 大久保元秘書は、厚生労働省文書偽造事件の捜査主任も務めた前田元検事の取り調べを受け、「私に責任がある」と容疑をおおむね認める供述をしたとされるが、公判では「収支報告書の内容は知らなかった」として起訴内容を否認している。 指定弁護士の1人は、前田元検事が常に不当な捜査をしていたかは不明な上、小沢元代表側の主張が出ていない段階で、はなから証拠請求しないのは妥当ではないと判断したと説明している。 証拠改竄事件で前田元検事の初公判は14日、大阪地裁で開かれるという。
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