川崎市バスでミスが止まらないことをめぐり、阿部孝夫市長が3日、民営化の可能性について「意識改革が進まず漫然と運行ミスを繰り返し、市民の信頼をさらに失い続ける事態となれば、事業手法について踏み込んで考えざるを得ない」と、同日開かれた市議会予算審査特別委員会で、吉沢章子氏(自民)の質問に答えたことが明らかになった。 また、事業手法については「公営企業として役割を果たしていくことが好ましい」とした上で、民営化の可能性について言及した。 2010年度の運行ミスは3日現在、72件で、国土交通省関東運輸局から行政処分を受けたことを受け、市交通局は管理職の処分も行った。 再発防止策を講じても、依然としてミスが続いており、阿部市長は「初歩的なミスを繰り返し、プロの運転手としての使命感やミスの重大性に対する認識が十分にし切れていない」と批判した。 また、市バスに関する利用者からの苦情が、ドライブレコーダー導入後の方が増えていることも判明した。 市交通局によると、事故防止などを目的に2009年度に市バス全車両(337台)に計約1億1千万円かけて導入したが、2009年度の上半期の苦情が188件だったことに対し、導入後の2010年度上半期には241件に上ったことを、岡村テル子氏(公明)の質問に、市側が答えた。
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