三重・滋賀両県警が検挙件数を帳尻あわせしていた問題で、不正の発端となった三重県警松阪署が昨秋、誤認検挙の可能性があることを把握したのに、三重県警本部に報告せずに放置していたことが同県警への取材で明らかになった。 県警本部は今年3月になって不正疑惑を初めて把握したとしている。 両県警によると、滋賀県警大津北署は昨年10月、覚醒剤取締法違反事件で逮捕した容疑者の男(46)のDNA型が、2010年6月に三重県松阪市で起きた車上荒らし事件の現場に残っていたDNA型と一致していることを突き止めた、これを根拠に、大津北署は男を窃盗容疑で再逮捕し、送検した。 しかし、松阪市の事件は、松阪署が別の窃盗事件で逮捕した男性の余罪として事件処理が終わっていたもので、また、当時、同署はDNA型の鑑定をしないまま検挙していたという。
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