東京都北区東十条で3月に起きた民家火災について、東京消防庁が21日、住所の連絡ミスがあり消防車の放水が約5分遅れたことを明らかにし、東京消防庁の鈴木浩永警防課長が陳謝した。 同庁幹部によると、先月23日午後1時16分頃、小野さんの木造2階建て住宅から煙が出ているのを近隣住民が見つけ、約30メートル離れた王子消防署東十条出張所に駆け込んだ。 消防士長(57)が現場を確認した上、出張所に戻って部下の消防士(20)に口頭で住所を伝え、本庁への連絡を指示したが、その際、消防士長は住所の枝番を「18」と伝えたつもりだったが、消防士は「8」と聞き違えていた。 このため一部の消防車の放水が約5分遅れもので、現場に迷いなく到着した消防車もおり、全体としての遅れは約3分だったとしている。 この火事で小野さん宅が全焼し、小野さんの遺体が発見された。 21日午前、同庁で記者会見した新井進王子署長は「現場の住所伝達は紙に書いて行うべきだった」とミスを認める一方で、「延焼状況などを検証した結果、小野さんの死亡との因果関係はないと推定される」と言い張っている。
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