東京都品川区の区立中学1年の男子生徒(当時12歳)が2012年9月、いじめを苦に自殺した問題で、生徒の両親が同級生14人と担任教諭、区などを相手取り、約9000万円の損害賠償を求めて提訴し、16日に東京地裁で第1回口頭弁論があり、区側は請求の棄却を求めたことが明らかになった。 他に訴えの対象としたのは、同級生の保護者26人や当時の校長、都などという。 訴状では、生徒が2012年4月の入学時から、同級生の男子らからボールをぶつけられるなどのいじめを受け、別の同級生からも「きもい」「うざい」と言われるようになったと指摘し、「クラス全体でいじめを容認し、生徒を精神的に追い詰めた」と主張し、担任教諭は、生徒の母親から相談を受けたのに何ら対応をせず、校長もいじめを防ぐ体制づくりを怠ったなどとしている。 生徒は2012年9月26日、自宅で首をつって自殺しており、区教育委員会が設けた調査対策委員会の調査によると、生徒に対するいじめは小学校の時に始まり、中学入学後も続いたと認定し、同年11月の報告書では、「いじめと自殺には密接な関係があった」と結論づけている。
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