中国大使館１等書記官（４５）による外国人登録法違反問題で、対中輸出促進事業に関する農水省の機密文書が外部に漏洩していたとの一部報道を受けて、鹿野道彦農林水産相が５月３０日、岩本司農水副大臣を中心とした調査チームを立ち上げることを明らかにした。 鹿野農水相は「実態について、しっかりした調査をすることが大事」としている。 鹿野農水相は漏洩の事実について「そういう話は聞いていない」と、情報収集についての無能さを説明し、自らの１等書記官との接触については「顔と名前が一致しないが、お会いしたことはあるかもしれない」と惚け、「どういう方で、どういう立場の人か、きちっとした認識は持っていない」と、無責任さを全開した。 また、筒井信隆農水副大臣は同日、記者団の取材に応じて、機密情報が１等書記官に渡ったとされる一部報道について、「私は渡したことも見せたこともない」と否定の強弁をし、東京電力福島第１原発事故の影響を受けた国内のコメの需給見通しに関する文書が漏洩したとの報道には「コメの需給関係に機密情報なんてあるのか。資料は頻繁に公表しており、私はありえないと思っている」と開き直っている。 一方、１等書記官の副大臣室への出入りについては「来たのは１回だけ」と一部認め、中国大使館側を通じての接触については「品物を出すときに中国大使館の支援があって、その具体化のために会った。それも１回じゃないかな。ぜんぜん親密な交際なんかない」と開き直っている。
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