新潟県南魚沼市欠之上(かけのうえ)の八箇(はっか)峠トンネルの爆発事故で、発注元の国土交通省北陸地方整備局が、トンネル内に設置された換気設備が火花が発生しにくい「防爆構造」になっていないことを工事前に把握していたにもかかわらず、施工業者の佐藤工業(東京都中央区)に改善を指導していなかったことが明らかになった。 可燃性ガス発生の危険性のあるトンネルには「防爆構造」の換気設備を設置することが、同省の土木工事安全施工技術指針で定められているが、坑口から1・3キロ地点に設置されていたのは、粉じんなどを排出するだけの一般的な換気設備だった。 同整備局によると、2008年5月に佐藤工業から防爆構造でない換気設備を使うことを伝えられ、そのまま了承したとしている。
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