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Channel: 公務員の不祥事
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運輸安全委が最終報告書、ヘリ墜落は後方見張り不十分/埼玉

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 埼玉県秩父市で救助活動中だった県防災ヘリコプターが墜落し搭乗していた5人が死亡した事故で、国土交通省の運輸安全委員会が24日、搭乗者の機体左後方の見張りが不十分だったため、機長の死角にあった樹木をテールローター(後部回転翼)が巻き込んだことや救助に使うワイヤの長さを十分に活用せずに高度を下げた点が事故につながったとする最終報告書をまとめたことが明らかになった。 事故は2010年7月25日午前11時ごろ、秩父市の奥秩父山系ブドウ沢で発生したもので、ヘリは滝つぼに転落した女性を救助するため、静止飛行(ホバリング)のまま救助隊員2人をワイヤで降下させる途中でバランスを崩して、墜落した。 安全委によると、ヘリが低空で飛行する際に後方確認が不十分だと、テールローターが樹木などの障害物と接触する恐れがあるとしており、機体に設置されたカメラ映像を解析した結果、墜落直前、木の葉や枝の一部とみられる細かい破片がヘリの下から舞い上がる様子が写っていて、回収されたテールローターにも、木の枝が刺さっていたことから、樹木を巻き込んだとの見方をしている。 また、安全委は救助隊を降下させるためのワイヤの長さが90メートルあったのに、そのうち52・8メートル分しか使っていなかった点も指摘し、「ワイヤの長さを活用せず、ヘリの高度を下げたことが事故につながったと考えられる」と指摘している。 事故当初はヘリが自ら作り出した下降気流に巻き込まれた状態(セットリング・ウィズ・パワー)が原因との見方も出ていたが、安全委は「機体振動の兆候がない」として否定した。

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