男性３人に対する殺人罪などに問われた木嶋佳苗(きじまかなえ)被告（３７）の裁判員裁判が１０日、さいたま地裁で第１９回公判が開かれ、２００９年５月に千葉県の安藤建三さん（当時８０歳）が殺害され、自宅が全焼したとされる事件の審理があった。 当時、千葉県警がたばこの不始末による火災と判断したことについて、検察側は「明確な誤りだった」と主張した。 安藤さんは同年５月１５日午後１時頃、自宅が全焼し、焼け跡の４畳半の部屋で遺体で見つかったもので、死因は急性一酸化炭素中毒と熱傷とされた。 検察側は、現場には練炭コンロと練炭が残されていたが、千葉県警はこれを軽視し、安藤さんが高齢でヘビースモーカーであったことなどから事故と判断したと指摘したうえで、次の２点などの根拠を挙げた。 （１）安藤さんが通常の１０倍以上の睡眠薬を服用 （２）温暖な気候の日だったのに練炭を燃焼 以上の理由により、単なる火災ではあり得なかったのに、「事件と判断できなかった」としている。
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