奈良県下市町発注の公共工事の入札を巡り、非公表の最低制限価格を漏らしたとして、奈良県警が7日、同町副町長の中本康行容疑者(64)=下市町阿知賀=を競売入札妨害容疑で逮捕したことを明らかにした。 県警は認否を公表していないが、中本容疑者は逮捕前の取材に対し、「絶対やっていない」と関与を否定していたという。 逮捕容疑は昨年3月23日に実施した下市町交流センター(仮称)の建設工事の一般競争入札に絡み、同町建設産業課長の花井史弥容疑者(56)や落札した建設会社「浦西産業」=下市町=、「吉井組」=同=の役員ら計5人(競売入札妨害容疑で逮捕)と共謀して、入札直前の同月中旬、おおまかな最低制限価格を町役場などで業者側に教えたとされる。 入札には2つのJV(共同企業体)が参加したが、一方のJVの入札額が最低制限価格(税込み約2億円)を下回って失格したため、吉井・浦西JVが予定価格の98.6%(同2億2680万円)で落札した。
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