埼玉県警が22日、捜査3課の警部補(51)が窃盗事件の容疑者の男に対し、盗賊小説を差し入れたなどとして、減給10分の1(3カ月)の懲戒処分としたことを明らかにした。 警部補は「捜査しているうちに情が移ってしまった」と話しているという。 県警監察官室によると、警部補が差し入れた小説は、盗賊の活躍を描いた浅田次郎さんの小説「天切り松闇がたり」の文庫本4冊とその解説本で、取り調べの雑談中に話題にしたところ、容疑者が興味を示したので差し入れたとしている。 警部補は2010年10〜12月の2回にわたり、留置管理課を通じて「容疑者のものだ」と偽って差し入れていた。 警部補は同年10〜11月、別の容疑者にも事件の現場確認作業中、たばこや缶コーヒーなどを渡していたほか、同年10月に捜査車両で軽い物損事故を起こしたことも上司に報告していなかった。
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