津市発注の公共工事の入札を巡り設計金額を業者に漏らしたなどとして、三重県警捜査2課が26日、津市建設維持課主査、富田昌樹容疑者(35)=津市一志町庄村=と、落札した建設会社「大清建設」社長、丸山嘉宏容疑者(53)=同市美杉町下之川=を競売入札妨害の容疑で逮捕したことを明らかにした。 県警は金銭の授受があったとみて追及するとしている。 容疑は、今年1月に行われた一般廃棄物処理施設(美杉町)に通じる道路工事の一般競争入札で、丸山容疑者に設計金額の直接工事費や一般管理費などの内訳を教え、丸山容疑者はこれを参考に最低制限価格を算出して応札額を決めて、公正な入札を妨害したとしており、2人は容疑を認めているという。 設計金額は工事の総費用で、内訳を知れば最低制限価格が算出できるといい、富田容疑者は当時、新最終処分場建設推進課技師として公共工事の設計を担当しており、設計金額を算出する立場にあった。 津市によると、入札には大清建設を含め11社が参加して、非公表の最低制限価格1271万1000円に対し、大清建設は1272万7000円で落札していた。 県警によると、2人は2009年ごろ、建設工事の入札を通して知り合ったといい、同社は、廃棄物処理施設を巡る他の入札でも数件落札しており、県警は不正の有無を調べている。
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