九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)2、3号機の再稼働を巡る「やらせメール」問題で、九電の第三者委員会(郷原信郎委員長)が8日、佐賀県の古川康知事と面談した九電幹部が作成した知事発言メモがおおむね正確に記載されているとし、知事の発言がやらせメールの発端となったと認定する中間報告書をまとめたことが明らかになった。 古川知事はこれまでメモについて「内容やニュアンスは真意と相当違う」と批判し、九電幹部も「不正確なメモだ」と説明してきたが、第三者委の認定はこれらの見解を覆した。 古川知事は報告書について、「真意とは違うところでメモが作られて流通した。私自身の責任が発生するとは考えていない」と述べ、開き直っている。 報告書によると、知事は県民説明番組5日前の6月21日朝、九電の段上(だんがみ)守・副社長や大坪潔晴・佐賀支店長(いずれも当時)ら3人と知事公舎で面談し、大坪氏が知事の発言のキーワードを手帳2ページに「国説明会への意見出し」「県議働きかけ(支援者からの声が一番有効)」などと書き留め、面談後、それを基にメモを作成した。
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