日本人学校の教員給与、６府県に計３４４２万円過大交付

　日本人学校など海外の教育施設に派遣した教員の給与分の委託費が、２００９年度に兵庫県など６府県に計３４４２万円が過大に交付されていたことが、会計検査院の調査で明らかになった。　６府県が文部科学省に請求した委託費の中に、費用の算出から除外すべき自治体の手当分の経費が入っていたことが原因で、検査院は７日、文科省に算出の規定を都道府県に周知徹底させ、過大分を返還させるよう求めた。　検査院によると、文科省は日本人学校などに都道府県の教員を派遣し、教員に給与を支払う都道府県に給与分の委託費を支払っているが、検査院が今年、８府県を抽出して調べたところ、兵庫、愛知、京都、長野、静岡、茨城の６府県で、委託費の算定で国内勤務を前提とする調整手当などの経費を請求額に含めていたことが判明した。　調整手当は都市部など住む場所によって支給するもので、文科省は２００１年以降に委託費の算定から除くよう通知してきたが、算出方法を記した要綱には掲載していなかった。　文科省は「要綱は既に改定し、返還手続きも進めたい」としている。