品川美容外科の医療過誤捜査をめぐる資料漏洩事件で、漏洩を唆した地方公務員法違反の疑いなどで逮捕された元病院の渉外担当で警視庁捜査1課OBの元警部、中道宜昭容疑者(53)が病院側に年俸を約300万円増額し約1千万円にするように求めていたことが24日、捜査関係者と病院関係者らへの取材で明らかになった。 中道容疑者にコピーを渡したとして逮捕された捜査1課の現職警部、白鳥陽一容疑者(58)が、病院の捜査をめぐり医師の逮捕に慎重意見を主張していたことも新たに判明し、警視庁は、両容疑者が、捜査をめぐって協力して病院に便宜を図り見返りを求めていた疑いもあるとみて調べている。 関係者によると、中道容疑者の月給は病院に再就職した当初、約60万円程度で年俸約700万円だったが、今年2月ごろ、病院の総院長に対し「月に80万円ぐらい欲しい」と年俸約1千万円を要求したという。 中道容疑者はその前から、白鳥容疑者から入手したとみられる捜査情報を病院内部に流しており、その見返りを求めた可能性も指摘されている。 病院に再就職した当日の昨年3月1日から、捜査拠点が置かれていた尾久署に白鳥容疑者を訪問し、捜査資料の一部とみられる患者の遺族名簿コピーを受け取っていた疑いもある。
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